連休中は天気が心配されたものの、ふたを開ければ土日は好天に恵まれて、渡るタカをたくさん見ることができてとてもよかった。今日はラストスパート?果たしてどんな渡りが見られるのか?
金華山 2022年9月26日 6:10~16:15 晴後快晴
6時台 サシバ90
7時台 サシバ117 ハチクマ3 ノスリ1 ツミ2
8時台 サシバ298 ハチクマ6 ツミ2
9時台 サシバ158 ハチクマ11 ノスリ4 ツミ1
10時台 サシバ27 ハチクマ18 ノスリ10 ツミ2 ミサゴ1
11時台 サシバ12 ハチクマ17 ノスリ8 ツミ3
12時台 サシバ2 ハチクマ4 ノスリ8 大型不明2
13時台 サシバ5 ハチクマ6 ノスリ4
14時台 サシバ9 ハチクマ18 ノスリ6
15時台 サシバ6 ハチクマ1
16時台 ミサゴ2
合計 サシバ724 ハチクマ84 ノスリ41 ツミ10 ミサゴ3 大型不明2 計864
昨日は予想通り上流でたくさん飛んでいる。金華山は渡りのメインルートからは少し外れているので、上流で飛んでも2、300羽がいいところ。それでもせっかくなので6時台のねぐら立ちがないかと早起きして観察へ。
金華山ドライブウェイが開くのは7時なので、6時台は岩戸公園で観察。過去に何度か6時台に観察したことがあるが、最大でも20羽程を見たことがあるだけ。正直期待はしていなかった。しかし今日はいつもと少し様子が違い、南東の稜線からだんだんとタカ柱が湧いてくる。とんでもない数、というわけではないが、20羽、30羽と群れが流れ、この1時間で90羽を記録。
7時前に流れが切れたところを見計らって急いで展望台へ。展望台に着くと既に他の方がみえていたが、展望台周辺ではサシバは見られていないらしい。6時台のねぐら立ちは南側の低いところを行ってしまい、展望台からは見にくい。
観察の準備を終えると、すぐに南側に巻いている数羽のサシバを見つける。最初は規模が小さかったが、徐々に群れが大きくなる。逆光なうえ、湿度が高く散乱光でかなりまぶしいのが辛かったが、続々と南側の稜線から現れる群れにドキドキしながらカウント。ゆっくりと巻いては南側の近いところを流れるサシバの群れを堪能できた。
日が登ってくると真上にも来るようになり、美しい模様や白く光る翼下面を楽しむ時間も。8時半を過ぎると、通称NHK鉄塔の上にサシバの大きな群れが大集合。20~60羽程度の群れが次々とタカ柱を作り流れていく。タカ柱ができる位置は完全に真上ではなく、NHK鉄塔と真上の中間くらいの位置だったため、渦を巻くように旋回する様子も観察できた。この規模の密集した群れはまさに圧巻。さらに肉眼で見える高さを川のようにどんどん流れていく。渡るコースは真上のみで、カウントも楽々。総数を目の良い他の方へ任せ、自分はサシバ以外の数を数える。数えてくださるおかげで、動画の撮影もできた。タカ柱は写真よりも動画で見るのが雰囲気や迫力が伝わって良い。
9時半を過ぎると流れは落ち着いてしまい、数羽ずつの渡りに。いつもは10時台に数が出るので、もう一山あるか?と期待はしていたが、思惑が外れた。それでも、退屈はしない程度に飛んできて、順調に数を伸ばす。昼前後にハチクマが主体になるのはいつものパターン。随分と幼鳥が増えてきた。
そんな渡りが夕方まで続き、15時前に高く通過するサシバを背景に低めのサシバ、ハチクマが続いたのがクライマックス。15時を過ぎてからはとんでもない高さのサシバ小群を観察した。今日は夕方の大きな群れの飛来はなく、16時で終了のつもりで片付け、展望台から降りたら上空にミサゴが1羽。旋回してだんだんと上昇していく様子を見ていたら、その下にミサゴがもう1羽。こちらも夕日を浴びて上昇し、渡っていった。
ヒヨドリも渡り出しており、20羽から30羽の群れが渡ったのを確認。合計は約100羽。今日もアサギマダラを1頭観察できた。カケスも数羽が飛び、また季節が進んだ。
今日のサシバの数はここ数年の金華山ではなかなかない数に。2018年にも総数で600羽ほどが渡った日があったが(金華山のタカの渡り 2018.9.24)、今日のように早朝からどんどん渡る日ではなく、印象としては今日のほうが迫力のある渡りだった。金華山は晴れた日にたくさん飛ぶとほとんどが真上を通ってくれるのが良いところ。4桁には届かなかったが、その迫力は4桁出た日と遜色なし。4桁の渡りは白樺峠等に行けば比較的簡単に見られるが、通っている金華山でこれだけの渡りが見られたことが嬉しい。金華山ではなかなか見られない大規模な渡りに酔いしれた一日だった。
もう1日くらいサシバの山があると踏んでいるのだが、このまま主役がノスリにシフトするのだろうか?今後の渡りにも期待!