この季節を待っていた!

野鳥、虫などの生き物を。タカの渡りが好きです。岐阜県とか愛知県とか。


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【2024年4月更新】勅使池(愛知県豊明市)で観察したムジセッカ(2023年12月末~2024年3月)

年末休みで時間がとれたので、今シーズン回れていない場所を色々回っていた時のこと。カメラを持って池を散歩していて、通りかかった歩道横の藪の中から「チュッ」っとウグイスが舌打ちしたような声。この声は数年前に別の場所で同じ鳥を見つけた時に聞いていたのですぐにピンと来た。ムジセッカだ。

潜行性の強い鳥だが、初発見時のこの時は幸運で声が聞こえてからすぐに見上げる高さの木の枝に現れた。一声聞いた声で確信はしたが、目に入った姿も茶色味が強くウグイスではないことがしっかりわかった。


↑ ムジセッカ Phylloscopus fuscatus 2023年12月30日

せわしないこの鳥にしては珍しく、数秒間日向ぼっこのようにこの枝に静止した後、藪の中へ。待っていると目の前にも出てきてくれた。

↑ ムジセッカ Phylloscopus fuscatus 2023年12月30日

枝の影が邪魔な写真だけど、しっかりピントの合った写真が撮れて一安心。証拠は押さえたし、越冬すると踏んでまだチャンスはあるだろうとあまり粘らずに退散。

証拠写真は押さえることができたが、せっかく通えて近距離で見られる場所でムジセッカを見つけたので粘って良い写真を撮っておきたいと、正月休みのうちに何度か見に行った。すると、次に見に行った日以降、最初に見た日のイメージから外れた場所にいたのが不思議なくらい、ほとんどの時間東屋の周りの芦原に潜んでいた。

数年前に別の場所でムジセッカを見つけた時は、川の上に張り出した木の枝や草の中に潜んでいて、後で調べるとそのような場所がムジセッカが好む典型的な環境らしいことがわかった。今回の葦原も地面が湿っている場所だったので、ほとんどの時間を葦原の中で過ごしていたのには納得。また、数年前は直線距離で約200m、幅2mほどの約400m2の川岸を主な行動範囲としていて、今回は約1000m2の葦原を主な行動範囲としていた。越冬期のムジセッカの行動範囲はそこまで広くはなさそうだ。


ムジセッカがいたのはこんな場所。

↑ 最初に見つけた場所。芦原や水辺の灌木などにいるイメージだったので、こんな藪の中にいるのは意外だった。
↑ ムジセッカが主に利用していた芦原。左奥が最初に見つけた藪。この芦原と藪以外に飛んでいくことはなかった。
↑ 観察する時はここから。ムジセッカは芦原の中や、中央に見える伐採された木の中で餌を探していた。
↑ 東屋の下の葦が生えていない場所に降りて採餌している姿も何度か見た。
↑ 以前別の場所でムジセッカを見つけた環境。対岸の川の上に張り出した草や木の中をちょろちょろしていた。水辺に降りて採餌することも多かった。

この場所に来るとすぐに声が聞こえ、存在はわかるのだが、写真を撮るのは至難の業。芦原をちょろちょろ動いているのもすぐにわかるので、双眼鏡で観察する分には観察しやすいが、おなじところに2秒と留まっていないし、そもそも全身が見える場所になかなか出てこない。必死にカメラで追いかけて撮影する。カメラのファインダーに入れながら追いかけて、ちょうど全身が見えたところで連射、の繰り返し。肉眼で全身が見えてからカメラを構えていては間に合わず、ずっと追いかけていないとまともに撮影できない。

飛んで移動する時に目立つ場所に上がって来て一瞬だけ静止するので、その瞬間を捉えることが出来れば写真が撮れるのだが、そううまくいかない。この動きは数年前のコノドジロムシクイに似たものを感じるが、コノドジロムシクイのほうが撮影は簡単だった。


↑ ムジセッカ Phylloscopus fuscatus 2024年1月2日
↑ ムジセッカ Phylloscopus fuscatus 2024年1月2日
↑ ムジセッカ Phylloscopus fuscatus 2024年1月3日 こんな場所にずっといるので撮影は難しい。
↑ ムジセッカ Phylloscopus fuscatus 2024年1月3日 写真でこれでも、双眼鏡ならしっかり見える。
↑ ムジセッカ Phylloscopus fuscatus 2024年1月2日 飛ぶ前の一瞬を何とか捉えた
↑ ムジセッカ Phylloscopus fuscatus 2024年1月3日
↑ ムジセッカ Phylloscopus fuscatus 2024年1月2日 ファインダーに入ったらひたすら連射するのでこんな写真もよく撮れる。風切と尾羽は摩耗が激しい。「ヨーロッパ産スズメ目の識別ガイド」を参照してもあまり情報がなく、年齢や性別は全然わからず。
↑ ムジセッカ Phylloscopus fuscatus 2024年1月3日 今回の個体で一番良い写真。これもほんの一瞬だったので奇跡の一枚。しっかり写真を残せてよかった。

なお、ムジセッカはウグイスと似ていて識別を諦められがちだが、ウグイスは茶色味に乏しく尾羽が長い。また、鳴き声もちゃんと聞けば違うことがわかるはず。

↑ ウグイス Horornis diphone 参考写真。上のムジセッカと全く同じポーズではないが、色の違いと尾羽の長さはなんとなくわかるはず。

見つけたのが年末だったし、前回別の場所で見たときは越冬したので、今回も越冬するだろうと思っていたら、1月7日に知り合いが確認して以降行方がわからなくなってしまった。その後何回も確認には行ったが見つからなかったので、移動したか落鳥したかのどちらかで姿を消したようだ。一冬じっくり観察できると思っていたので、いなくなってしまったのは残念。【⇒下段追記】

勅使池は鳥目的の人が多く訪れる場所で、ムジセッカがいた場所もわかりやすい場所だったが、僕が見ている間は気づいていた人はいなかった。ムジセッカは東海地方で撮影されたであろう写真がほとんど出てこず、観察記録の少なさからど珍鳥扱いされそうだが、分布域や生息環境を考えるとそれなりに渡来はしているものの見つかっていないだけと考えるのが妥当かと思う。何より、そこまで行動範囲の広くない僕が2回も見つけているのだから。

ムジセッカを見つけるために一番大事なのは声。最初にも書いたが、よく鳴く鳥だと思うし、ウグイスと似ていると言われる声も野外で聞いたらすぐにわかったので、ちゃんと探す人が増えれば記録が増える鳥だと思う。

最近は鳥を探さない、声もわからない、観察しない撮影者が増えているが、しっかり探せばこのくらいの鳥は見つけられるので、せっかく野外に出るなら五感を研ぎ澄まして探すことに挑戦してみてはどうだろうか。

【2024年4月27日追記】
いなくなってしまったと思っていたら、3月中旬に池を歩いた際、12月末に滞在していた場所から300mほど離れた草地でムジセッカの声を聞いた。おそらく場所を変えて越冬していたのだろう。この場所は遊歩道からは見えないところが多く、近くでたまたま鳴いていないと存在に気づけず、姿を見るのもかなり難しいので、この場所に最初からいられたら写真を撮るのは難しかったと思う。

↑ 3月中旬にムジセッカの声を聞いた草地。段の奥に草地が広がっており、そこにいると全くわからないので、たまたま通りかかった時に声を聞けてよかった。


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ハヤブサが渡り途中のサシバを襲った事例

2023年10月6日。2023年はサシバのピークが遅く、金華山にしては遅めのまとまったサシバの渡りを楽しんでいた。朝からちょうど良い風があり、サシバ達はあまり高度を上げずに展望台の上空をすいすいと順調に渡って行く。8時20分ごろ、3羽のサシバが順に正面から向かってきて、1羽目の成鳥が真上を通り過ぎる。

↑ サシバ 成鳥 Butastur indicus

続いて来た2羽目の成鳥をカメラのファインダーに入れると、すぐに翼をすぼめて真っ逆さまにこちらに向かって落ちてくる。

↑ サシバ 成鳥 Butastur indicus 翼をすぼめて急降下。斜め上に目線を向けている。

何事かとファインダーから目を外すと、残ったサシバ1羽のさらに上空に急に現れたハヤブサのシルエットが。ちゃんと双眼鏡で空を探していたはずの時間帯なのに、いつの間に高度を上げて降りて来たのか全く分からなかった。急に現れたそのシルエットには観察しているこちらも少し恐ろしさを感じるほど。
そのハヤブサは逃げ遅れた最後尾のサシバ幼鳥に狙いをつけ、執拗に追いかけ、何度もサシバにアタック。

↑ サシバ幼鳥を追いかけるハヤブサ幼鳥
↑ 一度目のアタック。サシバの背中に一撃。
↑ 一度目のアタック。ハヤブサがサシバの背中を掴んでいるのがわかる。
↑ 一度目の攻撃はなんとか降りきったサシバ。
↑ ハヤブサは諦めずに追いかけ続ける。
↑ 反転して二度目のアタックへ。
↑ 二度目のアタック。
↑ 二度目のアタックはサシバが上手く足を出し、体への攻撃を避けた。
↑ まだまだ諦めずにハヤブサは追いかける。
↑ 足を出してサシバを掴もうとする
↑ サシバは身を翻してなんとか避けた
↑ しかしサシバはもうへろへろで、俊敏な動きが見られない。
↑ ハヤブサに上を取られてしまった。ハヤブサは3度目のアタック。
↑ ハヤブサがサシバを掴んだ。
↑ 掴むときに羽が飛び散ったのがわかる。
↑ ハヤブサはサシバのお腹側を掴んでいるよう。サシバも必死の抵抗。
↑ ハヤブサがサシバを掴んだまま高度を下げ見えなくなった。

最終的にサシバを掴んで高度を下げ、見えなくなってしまった。見えなくなったのでどうなったかはわからないのだが、2回攻撃を受けた時点でサシバの飛び方が弱り切っていたので、おそらくハヤブサが仕留めているのではないかと思う。

3羽で流れてきたサシバのうち、2羽目の成鳥はこの幼鳥よりも早くハヤブサに反応し、すぐに急降下で避けていたのに対し、3番目の幼鳥がハヤブサの急襲を避けきれず標的になった。3番目の幼鳥はハヤブサに対する対処が遅れており、成鳥と同様に急降下していれば避けきれていただろう。渡り途中の周囲への警戒と天敵に対する避け方は、成鳥と幼鳥の経験の差が出たのかも。

それにしても、サシバの天敵はイヌワシなどの大型猛禽だけだと思っていたので、ハヤブサがほぼ同じ大きさのサシバを、しかも渡っている最中の個体を襲う様子を観察できたのは衝撃だった。よく考えれば、オオタカがサシバを襲ったり、オオタカやハヤブサが自分より大きいダイサギなどを狩ることはあるので、体格的には全然あり得ることなのだが、実際に目の当たりにするとやはり衝撃。観察記録としてもそうあることではないと思う。

これまでも金華山でタカの渡りを観察していると、まだねぐら入りの時間ではないのに急に急降下で降りてきて見えなくなることがたまにあった。これは天敵から逃げる公道で、前述のとおりイヌワシくらいしか渡る途中の天敵はいないと思っていたので、なんで急降下してくるのか不思議だったのだが、おそらく狩りモードのハヤブサがどこかにいたのだろう。オオタカにも反応して逃避行動を取っている可能性もある。

この日はたまたま休みを取って観察に出向いたのだが、こんな衝撃的なシーンを見られて幸運だった(サシバには申し訳ないけど)。10月初旬と言うと例年なら端境期でタカの数は少ない時期なのだが、金華山にしっかり通って観察を続けたおかげかな。


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金華山のタカの渡り 2023.10.22

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金華山 2023年10月22日 7:00-15:30 快晴

7時台 渡り無し

8時台 ノスリ10 ツミ3 ハイタカ2 

9時台 ノスリ47 ツミ5 ハイタカ東1 

10時台 ノスリ2 ハイタカ東1

11時台 ノスリ4 ツミ3 ハイタカ1

12時台 渡り無し

13時台 ノスリ1

14時台 ノスリ6 ツミ2 ミサゴ1 ハイタカ東1

15時台 ノスリ3 ツミ1 ハイタカsp.東1

合計 ノスリ73 ツミ13 ハイタカ3東3 ハイタカsp.東1 ミサゴ1  タカ類計90東4


朝はひんやりしていたが、穏やかな天気で昨日よりは過ごし易い。上空を渡っているであろうカシラダカの声がはっきりと聞こえた。

今日はタカの出だしが遅かったので、それまでの時間は小鳥観察。メジロがわずかに残ったアケビに来ていたり、ひっそりと木の陰で相互羽繕いをしていたりしてかわいい。シメも近くの木にしばらく止まってしばらく姿を見せてくれた。

ノスリは8時30分ごろから飛び始め、9時台がピーク。20羽程のタカ柱も遠くに見え、真上を流れるものも多く、この時間はとても楽しい。加えて、アカゲラが枯れ枝の先端に姿を見せしばらく多くのギャラリーを楽しませる。順光で見るアカゲラの赤は鮮やかでとても綺麗だった。さらに10時頃にはミサゴが魚を持って南から現れ、市街地を背景に飛んでいく。最近は魚を持ったトビやミサゴをよく見る。

しかし、その後はぱったりと渡りが止まってしまった。11時前にタイワンリスがアケビを食べている姿を観察したくらい。あまりにもタカが飛ばないので、花壇に来るチョウを撮影して暇つぶし。その他の時間は日向ぼっこの時間になった。9月のように暑くはないので、この時間も苦にならないのは助かった。10月の渡りは過ごし易い気温なのでおすすめ。


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金華山のタカの渡り 2023.10.21

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金華山 2023年10月21日 7:00-15:30 曇時々晴一時雨

7時台 ツミ1

8時台 ノスリ29 ツミ7 ハイタカ東1 

9時台 ノスリ51 ツミ9 

10時台 ノスリ55 ツミ3 ミサゴ1

11時台 ノスリ22 ツミ1 ハイタカ1東1

12時台 ノスリ28 ツミ3 ミサゴ2 ハイタカ1

13時台 ノスリ36 ツミ2 ハイタカ東3

14時台 ノスリ24 ハイタカ東2

15時台 渡り無し

合計 ノスリ245 ツミ26 ハイタカ2東7 ミサゴ1  タカ類計276東7


展望台に着いた時点では晴れているが、北や西側は雨が降っているようで、この時期には珍しく虹がかかる。
朝から北西の風があり、その風に乗って早めの8時過ぎからノスリが渡り始める。この風はノスリにとっては渡りやすい風らしく、朝一から高く通過。見やすい距離で4羽が旋回してくれたのが綺麗だった。

渡り始めからは好調だったが、9時過ぎに北西から雨雲が近づいて来て雨が降る。展望台の下に避難して空を眺めていると雨が降っている間もわずかだがノスリが渡って行った。

圧巻だったのは雨が上がった直後。展望台のすぐ近くに次から次へとノスリが上がって来て、至近距離で旋回。かなり近かったので大迫力だった。さらにこの雨雲は3羽のハリオアマツバメも連れてきた。

これを皮切りに11時前までノスリの小群がいくつも通過。この2時間がピークだったが、その後も間断なく一日中ノスリが渡り、かなりの数に。15時前の展望台の西側で旋回し高度を上げ真上をゆっくりと東進していったハイタカで締め。曇りがちの天気ではあったが、近いタカも多く満足。

小鳥はヒバリを初認したほか、アトリ、マヒワの群れがいくつか通過。また、イカルが見やすい枝に止まってしばらく姿を見せてくれた。


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金華山のタカの渡り 2023.10.18

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金華山 2023年10月18日 7:00-15:30 快晴

7時台 渡りなし

8時台 渡り無し 

9時台 ノスリ30 ツミ1

10時台 ノスリ20 ツミ5

11時台 ノスリ7 ツミ1 ハイタカ東1

12時台 渡り無し 

13時台 ノスリ2

14時台 渡り無し

15時台 渡り無し

合計 ノスリ59 ツミ7 ハイタカ東1  タカ類計66東1


朝から気持ちの良い快晴。朝は太陽が暖かい程度の気温でちょうどいい。

今日もヒヨドリが渡って行くが、群れの規模が先週より小さくなり、ピークは過ぎた感じ。その代わり空からアオジの声が降ってくる。個人的な今シーズンの初認。ジョウビタキの声も駐車場の方向から聞こえてきた。季節が進むごとに鳥も移り変わっていく。さらにアカゲラが西へ飛び出していく姿もやっと観察できた。

タカの通過は9時過ぎから。ノスリが小群で上がって来て、真上をゆったりと流れる。コースが良かったので見ごたえのある時間が10時30分ごろまで続いたが、その後はぱったりと渡りが止んでしまった。

暇な時間が多かったので、展望台の周りに実っているアケビに来るメジロを撮って暇つぶし。アケビの実り具合は9月にも確認していて、あまり実がないなあと思っていたのだが、ここ数日で一気に目立つようになった。どうも見逃していた実が沢山あったらしい。メジロとヒヨドリに加え、タイワンリスもすごい勢いでアケビの実を食べ尽くしていくので、写真の撮りやすい実は週末には残っていないだろう。アケビは旬がシビア。

風もないのに急にツミが近くに出て旋回することもあったが、夕方近くなってもタカの渡りは盛り上がらず。週末に期待。


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金華山のタカの渡り 2023.10.14

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金華山 2023年10月14日 7:10-15:00 曇時々晴

7時台 ノスリ5

8時台 ノスリ22 ツミ2 

9時台 ノスリ10 ツミ2

10時台 ノスリ34 ツミ5

11時台 ノスリ28 ツミ10 オオタカ2 チゴハヤブサ1

12時台 ノスリ29 ツミ6 オオタカ1 

13時台 ノスリ4

14時台 ノスリ12

合計 ノスリ144 ツミ25 オオタカ3 チゴハヤブサ1  タカ類計173


今日はもともとは晴れの予報だったがだんだんと予報が悪くなり、今朝の時点では日中は曇の予報に。タカには期待しないで、小鳥を楽しむつもりで。

展望台に着いた時点では曇り。タカは飛びそうにない雰囲気だが、すぐに2羽のノスリが展望台の北側の目線下から一直線に飛び出していく。旋回してくれたら近かったのに。
それに続くように、いつもはあまり飛ばない9時にかけてぱらぱらとノスリが渡る。昨日のうちに付近まで来ていた個体が多かったのだろう。

出だしが早かった代わりに、普段は飛ぶ9時台に少し下火に。しかしリュウキュウサンショウクイが木に止まって姿を見せてくれたり、カケスが30羽弱の群れで飛び回ったり、コサメビタキやメジロ、オオムシクイ等展望台の周りの鳥が楽しい。

最初は曇りだった空も、徐々に青空の面積が増えてくる。10時を過ぎるとノスリがまた渡り出し、単独か数羽がほとんど途切れることなく渡っていくが、南側遠くがメインでなかなか真上には来ない。遠くのノスリとツミを拾って過ごしていると、チゴハヤブサが頭上を通過。これも高かったが、シルエットははっきり分かった。

ノスリは12時頃にやっと真上をぞろぞろと10羽程が流れる。それにオオタカが付いていき、ノスリと絡みながら通過。その直後に数羽のノスリが青空を背景に低く旋回。かなりしっかり見ることができ、これで今日は満足。13時頃にはどんよりとした曇りになり、タカの姿はほとんど見えなくなるが、一度だけ10羽程度の群れが出て、今日はおしまい。

天気予報が悪くなっていく一方だったのでどうなることかと思っていたが、終わってみればノスリの数は昨日に引き続き今期2番目に多い日となった。小鳥も含め色々見られて楽しい観察だった。


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金華山のタカの渡り 2023.10.13

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金華山 2023年10月13日 6:15-16:00 晴れ

6時台 渡り無し

7時台 サシバ1 ノスリ1 ツミ1

8時台 サシバ1 ノスリ50 

9時台 ノスリ185 ツミ4

10時台 ノスリ98 ツミ3

11時台 ノスリ28 ツミ11

12時台 ノスリ10 ツミ4 ミサゴ1 チュウヒ1 

13時台 ノスリ8

14時台 ノスリ1 ツミ1

15時台 ノスリ10 ツミ1

合計 サシバ2 ノスリ391 ツミ25 ミサゴ1 チュウヒ1  タカ類計420


昨日の白樺峠の数からしてある程度まとまった渡りが見られることは確実。ただし、金華山のノスリは白樺峠で見えるところを飛んでしまうとそこまで数が多くならない傾向にあると思っているので、過度な期待はせず。

ノスリの朝の飛び出しはサシバより遅いはずだが、一応それを確かめるため6時台から岩戸公園で観察。やはり1羽も飛ばず、飛び出したのは展望台に上がってから。
最初の1羽を見ている時に、赤白鉄塔の山の松の木に別のノスリが止まっているのを発見。このノスリは最初の1羽につられて出ていくことはせず、しばらく朝日を浴びながら羽繕いをした後、一直線に西へ飛び出していった。

8時を過ぎるとノスリの数が増えだし、9時頃にはかなりの勢いに。赤白鉄塔の根元付近に10羽程度が旋回し、どんどん流れてくる、という時間が続いた。まとまったタカ柱にはならず、ずっと流れていく感じ。おまけに南側中心なので見にくく、今日はカウントを楽しむ日。ノスリが忙しい時間帯にガン類のような鳥が2羽で西に行く姿を見つけ、写真に撮ったら案の定マガンだった。

ノスリは見にくいコースだったが、真上をぞろぞろと流れる時間もあり、そこそこ楽しめる。カケスの群れも多く、空に広がって飛ぶ姿が見られた。

ノスリの流れは11時半ごろには落ち着き、その後はぽつりぽつりの渡り。そんな中、落ち着いた空にチュウヒが現れ、少し展望台が沸いた。

昼から15時まではかなり低調だったが、念のためと観察を続ける。昼過ぎは暑さを感じる日差しだったが、この時間になると急に涼しくなるのは9月との大きな違い。この時期は9月よりも観察が楽で助かる。ノスリはほんの少しだけ盛り返し、数羽ずつを記録。15時40分ごろには3羽が渡らずに降りていく様子を観察し、本日の観察を終了とした。


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金華山のタカの渡り 2023.10.8

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金華山 2023年10月8日 7:10-13:30 曇

7時台 渡り無し

8時台 ノスリ2 ツミ1

9時台 サシバ4 ノスリ1

10時台 ノスリ8 ツミ3

11時台 サシバ2 ハチクマ2 ノスリ42 ツミ1

12時台 ハチクマ2 ノスリ50 ツミ3 ミサゴ2 

13時台 渡り無し

合計 サシバ6 ハチクマ4 ノスリ103 ツミ8 ミサゴ2  タカ類計123


展望台に着いた段階では明るい曇。今日はだんだん天気が崩れる予報なので、タカには全く期待しておらず、小鳥が見れたらいいな、程度の気持ち。

駐車場に着くといきなりサンショウクイの声。サンショウクイにしてはかなり遅い時期だけど、いつまでいるんだろう?同時にリュウキュウサンショウクイの声も聞こえてくる。こちらは10月の定番になりつつある。サンショウクイはしばらく駐車場の木に止まっていて、展望台に上がってから街を背景に写真を撮ることができた。また、たくさん飛ぶイワツバメの中にショウドウツバメを見つける。カケスやアオバトも元気に飛び回る。上空に見慣れないシルエットの小鳥が3羽飛んできたので急いで写真を撮ったらマミチャジナイで、これは嬉しい出会い。さらにマガン5羽が展望台の近くを通り北へ行く等、この時点で既に楽しい。

8時ごろに南の稜線に現れたハヤブサ類、何かを食べながら数回旋回し、この時点でチゴハヤブサかな、と。赤白鉄塔に止まった姿を見た第一印象が白い!でも下腹部のオレンジ色が全然見えない!ということでアカアシチョウゲンボウを疑ったが、どうもチゴハヤブサで間違いなさそう。この個体は渡らず東へ消えていった。

11時頃には雨雲で名古屋の街が見えなくなる。案の上タカは少ないが、サシバやノスリの小群が良い位置で旋回してくれるなど、この天気の割には上々。既に割と満足し、展望台もいつ雨が降ってくるかと考えていたら、突然南の空にノスリ11羽の密集した塊。遠いけど結構迫力のある群れで胸が高鳴る。これを皮切りに数羽の群れが名古屋方面の雨雲を背景にどんどんと渡って行く。

結局、13時頃まで渡り続け、終わって見ればノスリが3桁。こんな天気でこの数は予想外だった。真相はわからないけど、名古屋から東濃にかけて雨雲があったので、その辺りを渡るつもりだったノスリが雨雲を避けて金華山まで北上して西進しているような印象だった。

13時には定点上空もどんよりしてきたので、13時30分に撤収。車に戻るとすぐに雨粒が落ちてきた。

思わぬ渡りに満足の一日。曇りの日はやる気が落ちるけど、こんな日もあるからしっかりタカを探さないと。


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金華山のタカの渡り 2023.10.7

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金華山 2023年10月7日 7:00-16:00 晴一時曇

7時台 サシバ7 ハチクマ1 ノスリ1 ツミ3

8時台 サシバ1 ハチクマ1 ノスリ1 ツミ5

9時台 サシバ1 ノスリ8 ツミ8

10時台 サシバ1 ノスリ11 ツミ5

11時台 サシバ3 ハチクマ2 ノスリ13 ツミ4

12時台 ノスリ5 ツミ8 

13時台 ハチクマ2 ノスリ31 ツミ3 ハイタカsp.1 チゴハヤブサ2

14時台 サシバ1 ノスリ8 ツミ2 ミサゴ1

15時台 ノスリ25 ツミ2 チゴハヤブサ1 

合計 サシバ14 ハチクマ6 ノスリ103 ツミ40 ミサゴ1 チゴハヤブサ3 ハイタカsp.1 タカ類計163


昨日は朝から風があったが、今日は穏やか。しかしだんだん風が強くなる予報なので、今日も近いタカに期待。

朝からサシバが小群で飛び出すが、この時間にしては高い。他のタカも朝から高く通過していく。
その代わり、他の鳥が賑やか。朝のうちはサンショウクイとリュウキュウサンショウクイの声がする。サンショウクイの渡りのピークは9月上旬なので、渡りそびれた個体か?リュウキュウサンショウクイは今季初認。近年は毎年確認できるようになった。また、カケスの行ったり来たりを久しぶりに見ることが出来たり、枯れ木の天辺にアカゲラが姿を見せたりと色んな鳥が見れて楽しい。日替わりで主役が変わり楽しませてくれるのも金華山の良いところ。

10時ごろから北西の風が強くなり、タカの渡るコースが北に偏る。風が強いわりに近いタカは少なかったが、急に至近距離に現れるツミに気が抜けない。昼には雌、雄、幼鳥の順で低く吹っ飛んでくる場面もあり、その後にはノスリの幼鳥が目の前に。

さらに13時台には真上をチゴハヤブサが通過。その後北側遠くを、15時台にも北寄りを通過し、合計3羽のチゴハヤブサを見ることが出来た。チゴハヤブサは風の強い時に出やすい印象。

ノスリは昼過ぎから増え始め、北側を中心に15時以降も渡り、今季初の3桁に乗った。こんなに数が出るとは思わなかったので思わぬ成果。北側をしっかり見て粒を拾って良かった。これからのノスリが楽しみ。

他、ヒヨドリ540、アサギマダラ3等。


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金華山のタカの渡り 2023.10.6

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金華山 2023年10月6日 6:00-14:05 晴後曇

6時台 サシバ3 ツミ1

7時台 サシバ6 

8時台 サシバ27 ハチクマ4 ノスリ2 ツミ3

9時台 サシバ8 ハチクマ6 ノスリ16 ツミ7

10時台 サシバ2 ハチクマ1 ノスリ16 ツミ13 

11時台 サシバ2 ノスリ5 ツミ2

12時台 サシバ6 ノスリ5 ツミ3

13時台 ハチクマ3 ノスリ8 ツミ4

14時台 ノスリ1 

合計 サシバ54 ハチクマ14 ノスリ53 ツミ32 タカ類計153


昨日はもう少し天候の回復が遅れるかと思ったら、雨が上がって風が吹いてきたタイミングでそこそこ渡ったらしい。それでも2日悪天候が続き、まだまだ渡れていないタカが上流にいるだろうと期待の一日。

今日も6時から岩戸公園で見ていると、サシバ3羽がねぐら立ち。昨日は戻ったサシバが3羽いたそうなので、その子たちかなあと思いを馳せながら見送る。

7時になり展望台に上がると、ヒヨドリが活発。100羽を超える群れも2回出て楽しい。さらに初認のアトリも。小鳥に気を取られていると、上空をかすめるようにサシバ2羽が通過。その10分後には同じくかすめるように4羽が通過し、かなり低いサシバを独り占め。早朝から展望台に来るとちゃんと良いことがある。

衝撃だったのは8時20分ごろ、3羽でやって来たサシバの写真を順に撮っていたら、2羽目のサシバが急降下してこちらに落ちてくる!次の瞬間には上空にハヤブサの影。ハヤブサは最後尾のサシバ幼鳥にロックオン。何度か攻撃を仕掛け、最後には掴んで死角に消え去った。ハヤブサはカラスも襲うので、サシバも襲うことはあるんだろうけど、渡って行くサシバの天敵なんてイヌワシ等の大型猛禽だけだと思っていたので、目の当たりにして衝撃だった。この時の一部始終は別に記事を書こうと思う。

10時くらいまではサシバの小群とそれに混じるハチクマやツミがかなり低く頭上を通過したり、背後から出てきたりとかなり楽しい。サシバに関しては近い個体が今シーズン一番多かったのではないだろうか。成鳥が多かったのも嬉しかった。

昼に近づくにつれ風が強くなり、風に強いノスリが北側を渡るようになる。風が強いと急に出てくる近いものに期待ができるのだけど、今日は午前中のサシバで運を使い切った模様。それでも遠いと嘆くようなタカは少なかったし、用事で早めに観察を終える時間まではぱらぱらと飛び、かなりの当たり日だった。

今日もサシバが多く、かつ識別できた個体は成鳥が多かった。サシバはいつまで飛んでくれるのだろうか?